リスニングのメカニズム

→(音が聞こえる)→(意味が分かる)

以前に書いた記事でリスニングの仕組みを単純化して解説してみましたが、言語学と脳科学を勉強しているうちに、実際にはもう少し複雑なメカニズムであることが分かってきました。

人間の脳には、「文法」「音韻」「語彙」を理解する部分が存在していて、リスニングの際にはそれらが相互に連携しながら働いてます。
語彙

即ち、バケツリレーのように、音を処理したら、次は意味を処理する、というように順番に処理が進んでいくのではなく、同時に、しかもそれぞれが協力をしあって処理をしているのです。

(音韻)←→(語彙)の例を上げてみます。

Yuko will 「ア・・ 」the ceremory with OJiM.

「ア・・」の部分の音がハッキリと発音されなくても「attend」と聞こえるのは(語彙)が(音韻)を助けているからです。

(文法)←→(語彙)の例を上げてみます。

Yuko gave OJiM 「・・・・」.

文法知識として、(give 人 物) というルールを知っている人が、Yuko gave OJiMまで聞こえると、次に名詞が来ることが予測できます。更に、OJiMの誕生日という文脈であれば、プレゼントに関連した名詞であることを予測することが出来、また、完全に聞き取れなかった場合には補足することが出来ます。


リスニングのメカニズムに私がこだわり続けているのは、以下のような疑問に自分なりの解答を見つけ、より効果的なトレーニングを実践するためなのです。

キモチを込めた音読とは何なのか?

英語の聞き流しは意味が無いのか?

暗唱がリスニング力向上に効果的なのはなぜなのか?


それらは全て、上の図によって理論的に説明が可能だと思います。リクエストがあればいずれ記事にまとめたいと思います。最近、出番の少なくなった優子シリーズで(笑)

<7月14日 追記>
いきなり「音韻」と書きましたが、「音韻」は「音声」とは異なります。上の図で表すとすると、「音韻」の前段で「音声」が処理されていると考えてください。例えば、「ア」という音声が耳に入った後に、日本語の「あ」なのか英語の「a」なのかは「音韻」処理によって決定されています。

英語の初心者がCNNを聞き流すトレーニングを毎日続けたとしてもリスニング力が1ミリも向上しないのは明白です。これは、CNNが音声として処理されているだけで、「音韻」「語彙」「文法」としてはまったく処理されていないからです。

これは極端な例ですが、では、自分が行っているトレーニングはどこで処理されていて、それはリスニング力の向上に効果的なのかどうかを考えてみるのは面白いと思いませんか?

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言語学がヤバイ

ハマりました。ヤバイです。

講義を受けた後、興奮冷めやらぬまま、帰宅の電車の中からスマホで関連する言語学に関する本を数冊ポチってしまいます。沸き起こる知識欲を抑えきれない、そんな状態です。

言語学を本格的に学んでみたいなと思ったのは、「キモチを込めた音読」がリスニングに有効なのはなぜなのだろ?という疑問を理論的に解明してみたかったからなのですが、ミイラ取りがミイラになりつつあります(汗)

言語学と一口に言っても幅広い分野があるのですが、私が学んでいるのは伝統的な言語学と脳科学の境界領域です。噛み砕いて言うと、人間が言語を理解したり話す仕組みを、最新の脳科学の技術によって解明する研究です。

面白そうでしょ?

当初、私が学んだこと、そしてトーイッカーとしての気づきをブログに書いていこうと思っていたのですが、公開の方法についてもう少し考えてみることにしました。理由は、かなり専門的な内容なので自分が消化しきれていないのと、そもそも講義の内容をブログ書いていいのかを先生に未だ聞けていないというのもあります。

また、TOEICや英語学習からはかなり外れた内容になりそうな場合は、別ブログを立ち上げてみようかとも思っています。

しばらくの間、このブログで発信していくのは、一般の書籍で参照可能な内容を基にして、トーイッカーに興味がありそうなことを取り上げていきます。参考文献は徐々に紹介していきますが、敢えて一冊上げるとするとこの本です。


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(2002/07)
酒井 邦嘉

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